• スタッフインタビュー_江部さん(第一編)
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スタッフインタビュー_江部さん(第一編)

スタジオコロリド京都

スタジオコロリド 京都スタジオで働く皆さんへのインタビュー企画。
今回は制作デスクの江部さんにインタビューを行いました。

──まず、現在の職種やご経歴について簡単に自己紹介をお願いできますか?
 スタジオコロリド(以下コロリド)京都スタジオの江部と申します。役職は名乗る相手に応じて適宜使い分けているのですが、業界の外部の方には京都スタジオの室長と名乗る一方で、業界の内部の方には制作デスク(以下デスク)と名乗っています。デスクは制作進行から一定のキャリアを積んだ上でなることが多い職位で、私の場合は部下の制作進行のマネジメントやアニメーターの皆さんの案件管理などに携わっています。経歴としては2026年の4月で業界8年目となりまして、流動的な業界の中では珍しく、ずっとコロリド1社でキャリアを積んできています。

──8年は長いですね。デスクというのは制作進行を束ねつつ現場にも入っていくという理解で合っていますか?
 概ねその通りです。ただコロリドの場合、毎年何本もTVシリーズを制作しているスタジオ様よりも、各デスクの下に連なっている制作進行の人数は少ない印象です。コロリドの場合だと「一定のキャリアを積んだらデスクと名乗っていいよ」と考えられている節もあって、「この子を下につけるからデスクに上がってくれ」というような一般的なキャリアアップの進展とは少し違う形かもしれません。とはいえ部下を教える機会が増えるポジションでありはするので、教育面での経験を積んでほしい人にデスクを名乗ってもらう、といったケースもあるように感じています。

──江部さんの場合デスクになったタイミングはいつごろでしょうか。
 確か京都スタジオに移ってからデスクになったので、大体入社から4年半くらいのタイミングでデスクと名乗り始めた記憶がありますね。入社のときはまだ京都に拠点がなくて、制作進行としてのキャリアは東京のコロリドで積みました。その後、地方スタジオの構想ができ、その立ち上げに行ってくれということで京都に移り住んだ次第です。ちなみに、立ち上げのタイミングということもあり、私はデスク及び室長として採用にも関与しておりましたが、これは東京のコロリドのメンバーと比較すると在職年数が浅いうちからの起用だったように思います。

──制作のみならず、スタジオの運営面もかなり見ておられるのですね。
 そうですね。皆さんがスタジオに物理的に集まるので、スタジオの環境を良くするために様々な備品を買ったり、設備や制度を導入したりといったところも普段の業務にアドオンで対応しています。

──アニメ制作に携わろうと思われたきっかけや、学生時代の経験についてお聞かせいただけますか?
 アニメーションに対しては子供の頃から薄く長く好感を持っていましたが、明確にこの業界を目指そうと思ったのは、学生時代の経験によるところが大きいです。大学3年生のときに大学のプログラムで上海に1ヶ月ほど滞在する機会があったのですが、最終日に訪れた音楽フェスのヘッドライナーとしてRADWIMPSが出演していました。ちょうど『君の名は。』の主題歌として「前前前世」を出した後のタイミングでして、演奏が始まるや否や、周りは中国の方ばかりであるにもかかわらず日本語でシンガロングが起きたのが凄く印象的で。RADWIMPS自体の人気ももちろんあったとは思いますが、当時の肌感としては、『君の名は。』というアニメコンテンツと紐づいてこその熱量がそこにはあった印象です。日本のコンテンツがアジア圏に届き、強く支持されている状況を目の当たりにして、アニメ業界を目指してみるのも面白いな、と思ったのがきっかけですね。

──そこからどのように進路を定めていったのでしょうか。
 もともとはポップカルチャーや現代思想といった領域への興味関心から、就職よりも大学院に進学する方向を意識していました。そこからアニメ業界に入ろうと舵を切ったことで就職活動に取り組みはじめたのですが、制作進行職の情報収集というよりは企画系の情報収集を中心に行っていたため、当時面接で話した内容はビジネスサイドのことばかりだった気がします。そういう意味で現場人材を求めているスタジオ様とはあまりご縁がなかったのですが、幸いなことに現在コロリドが紐づいているツインエンジンというグループはプロデュース寄りの製作と現場寄りの制作がうまく連携している企業体だったので、採用をいただくことができました。とはいえ現場のことがわからないと企画として活躍しづらいのではないか、という考えから制作進行もしっかりと経験したい旨を伝えて、キャリアとしては制作進行からスタート、という形になりました。

──最初からビジネス的な視点を持ちつつ、あえて現場からスタートされたのですね。ちなみに、ご自身の核になっている作品はありますか?
 好きなアニメとしていつも答えているのは『天保異聞 妖奇士』という作品ですね。別クールの同じ放送枠ではガンダムなどが放映されていた中で、リアルな生活や習俗に立脚した江戸を舞台として設定している、ちょっと異端な感じが漂う作品です。当初は漢字を武器にするという発想などに惹かれて見ていましたが、最終的に「人は、物語なしに生きてはいけない。」(※生きることができないの意)というテーマに着地したのが非常に印象的で、今でも忘れられない作品となっています。

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