―――自己紹介をお願いします。
スタジオコロリド京都スタジオ所属のリンです。昨年大学を卒業したばかりですが、動画セクションとして社内作品の作画や、他社様のTVアニメ作品のお手伝いをさせていただいているほか 、ショート案件に参加することもあります。
―――ありがとうございます。大学を卒業したばかりとのことでしたが、学生時代からアニメ制作に携わることを意識されていたのでしょうか。
そうですね、昔から絵やアニメーションに興味があったことからアニメーション学部のある大学を選びました。いくつか選択肢はあったのですが、やはりアニメーションは自分の手で1つの物語を産み出せるという感覚があり、その意味でもモノを動かすことについて学びたいという気持ちが強かったです。
―――遡ると、アニメ制作に興味を持ったきっかけがあったのでしょうか。
幼いころからYoutubeなどで様々な作品に触れていたのですが、中でもとある台湾のクリエイターが制作していた短編アニメに憧れていて。自分もこんな作品が作れるようになりたい、と感じたことがきっかけでした。最初はネットを活用して独学で練習しつつ自分でイラストを描くところから始まり、大学選びの段階で改めてアニメーションの道に進もうと決めてからはとにかく絵を動かすことが楽しく、自然とのめりこんでいきました。大学入学以降は新しいことを学ぶ日々で、ツールの使い方なんかもこの時に身に着けました。
―――ありがとうございます。独学からスタートし、大学で本格的にスキルを学んだとのことですが、その過程などで強く影響を受けた作品などはありますか?
イラストレーターでは碧風羽(みどりふう)さんがすごく好きで、数多くの作品を模写してきました。また初めてアニメーションって凄いなと感じたのがドリームワークスさんの『きれいな涙 スピリット』 という作品です。メインキャラクターである馬は言葉を話さないのですが、子供心ながら感情を読み取れるほど活き活きと表現されていて…動き1つで物語は伝えられるという考え方の原体験はここから来ています。
―――確かにアニメは普遍的に物語を伝えることのできる1つの形として、シンプルながらも非常に奥深い表現ですよね。
私は動物が昔からすごく好きで、中でもウーパールーパーが見た目ものんびりした性格も含めてお気に入りなのですが、その意味では個人的に動物を描いたアニメには色々と挑戦していきたいと考えていて。今の会社を選んだのもそれが1つの理由になっています。スタジオコロリドの作品には動物が出てくることが多く、それがスタジオとしての魅力にもなっているように感じていますので、きっと今後もそうした仕事はあるだろうと。
―――原体験が今の仕事に繋がっているというのが、リンさんにとってもモチベーションになっているわけですね。
そうですね、私自身日々楽しみながら仕事をさせてもらっています。
*後編に続く